202005181200_『都市と芸術の応答体』について
「都市」のなかで生まれる「芸術」の在り様を考えるプログラム、『都市と芸術の応答体』をスタートします。
私たちの生きる都市は、少子高齢化、人口減少、多国籍化、都心への一極集中、産業構造の転換、大災害、パンデミックなど、その様相は21世紀に入り変化しつづけています。社会を拘束する文脈が大きく強く速くなりつづけていて、都市とは何なのかをとらえることすら簡単ではありません。
そのような都市に生まれる芸術とはどのようなものでしょうか。私たちはここで芸術を、美術館や劇場のなかにあるものだけではなく、人を触発する形を制作する技術とその技術の産物として広く捉えてみたいと思います。
都市に応答する芸術を考え、実践することを通じて、都市そのものを深く理解し、芸術を為す感覚で都市そのものを創造していくような地点にたどり着きたいと考えています。
そのために私たちは一つの場を立ち上げます。
この場所では、私たちに気づきを与えてくれるゲストアーティストとの深い対話を軸に、都市と芸術に関わる新しい論点を探っていきたいと思います。集団的なリサーチを行うかもしれませんし、実験的なアートプロジェクトをつくることになるかもしれません。これからの都市や芸術を一緒に探求していくべく、仲間を集め、集団的思考の場をともに育てていきたいと思います。
藤原徹平・平倉圭